AURIX TC4xマイクロコントローラには、新開発の「サイバーセキュリティサテライト(CSS)」が搭載されています。ベクター社のMICROSAR HSMファームウェアは、すでにこの新技術をサポートしています。これにより、ECU開発者には、暗号演算のハードウェアアクセラレーションを実現する強力なソリューションが提供されます。
AURIX TC4xファミリーは、ISO/SAE 21434などの最新のサイバーセキュリティ標準に準拠しています。このサイバーセキュリティコンセプトにより、高速かつ安全な通信におけるパフォーマンスのボトルネックを防止し、ポスト量子暗号に対応しています。CSSは、並列実行が可能な暗号化サービス用のアクセラレータを提供します。ベクター社のMICROSAR HSMは、CSSによる暗号アルゴリズムのハードウェアアクセラレーションをサポートしています。
暗号サテライトは、ホストCPU上のMICROSAR Classic暗号ドライバによって直接アドレス指定されるため、最大のスループットを実現し、CSSとのプロセス間通信に起因する遅延を回避します。CSSとサイバーセキュリティリアルタイムモジュール(CSRM)間の鍵管理は、MICROSAR HSMによって行われます。このアーキテクチャにより、ハードウェアセキュリティモジュール(HSM)における従来の暗号ハードウェアアクセラレーションと比較して、パフォーマンスを大幅に向上させることができます。


この洗練された強力なソリューションは、すでにプロトタイププロジェクトにおいてその実力を証明しています。
この新しいサイバーセキュリティのコンセプトは、将来のSoftware-Defined Vehicleの要件を満たしています。例えば、クラウドや車載ネットワーク内からソフトウェア更新を迅速かつ安全にディストリビューションする必要があるSOTA(Software over the Air)の適用シナリオに対応しています。さらに、将来のプラットフォームにおいて重要性を増している、認証および認証付き暗号化を備えた通信プロトコルもサポートされています。

