
お客様
オーストリアのマッティホーフェンに本社を置くKTM-Sportmotorcycle AGは、レース仕様のオフロードバイクおよびストリートバイクを製造・開発しています。KTMはヨーロッパ最大のオートバイメーカーであり、オフロード競技分野におけるリーダー的存在です。
「1190アドベンチャー」は、現在世界で最も安全なオートバイへと進化を遂げました。
課題
診断開発プロセス全体を通じて、診断データの一貫した作成、管理、およびディストリビューションを行います。


新型1190アドベンチャーの開発において、最大9個のECUを搭載することから、診断開発プロセスの最適化を行う必要があります。 これまでの開発プロジェクトでは、KTM社において診断仕様はテキスト形式で定義されていました。そのため、仕様の自動処理は不可能でした。むしろ、ECU仕様を解釈し、KTM社内部およびECUサプライヤーにおいて、使用する診断テスター用の入力データに変換するには、多大な時間を要していました。その結果、開発、生産、サービス各段階における診断テスターの利用が可能になるのは、かなり後になってからでした。
ソリューション
標準化された診断フォーマットと、それに対応するツールチェーンを使用したVector Diagnosticのアプローチです。


CANdelaStudioは、1190 Adventureモーターサイクルの診断システム開発において、「Vector Diagnostic」アプローチの中核となるコンポーネントとして使用されています。
KTMの開発チームは、これを使用して、機械可読形式のCDD(XML)フォーマットで診断データを定義しています。これにより、診断開発プロセス全体を通じて、多くのツールへの入力データとして、これらのデータを早期の段階から利用できるようになります。また、CANdelaStudioの記述からテキストベースの仕様書を生成し、必要に応じてKTMのサプライヤーへ同時に転送することも可能です。
メリット
標準化された診断フォーマットと「ベクター診断アプローチ」により、KTMの開発チームは追加のテストに時間を割くことができ、その結果、製品の品質向上につながります。
CANdelaStudioを活用することで、KTMは診断要件定義フェーズにかかる工数を大幅に削減しています。診断機能を備えたECUは、開発の早い段階から利用可能となります。 診断仕様は、一方でECUソフトウェアの自動生成や診断テスターのパラメーター化に使用できます。他方、新規または今後のECU開発プロジェクトにおいて再利用することも可能です。その結果、KTM 1190 AdventureモーターサイクルのECU向け診断開発全体が、以前のモーターサイクルモデルに比べてはるかに短期間で完了しました。
その他のメリット:
- KTMで既に使用されているCANoeなどの診断テスターは、プロセスの早い段階でパラメーター化が可能です
- KTMの製品生産用およびサービス用テスターのパラメーター化に必要なODXデータは、CANdelaStudioからボタンひとつで直接生成されます。KTMの開発者は、ODXに関する特別なトレーニングを受ける必要がありません。
- 「小規模な」KTMサプライヤー向けに、診断要件を.pdfデータとして簡単に作成することも可能です。
- プロセス関係者(KTMおよびサプライヤー)間の診断仕様の調整が、はるかに容易になります。

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