
Alloy Kore™は、ベクターとQNXが共同開発した車載ソフトウェア基盤プラットフォームです。安全性およびサイバーセキュリティの認証を取得し、性能と統合性を最適化した基盤レイヤーを、最新のSoftware-Defined Vehicle(SDV)アーキテクチャ向けに提供します。これにより、OEMやパートナー企業はプラットフォーム統合からアプリケーション開発へと注力領域を移し、真のイノベーション創出に集中できます。
この事前統合済みプラットフォームは、複雑なSoftware-Defined System(SDS)における断片化や統合作業の負担を解消するために設計されています。アーキテクチャ、パートナー、技術選定に対する柔軟性と主導権を維持しながら、スケーラブルな基盤の上で一元化された高性能な車両アーキテクチャを構築できます。
主なメリット
コアソフトウェアをプロジェクトごとに何度も統合し直すことなく、事前に統合・認証された基盤上でSDVスタックを構築できます。統合作業や認証コスト、開発後期のリスクを削減するとともに、システム性能の余力を確保し、開発計画の加速を支援します。
- 統合作業を最大50%削減:コンポーネントをプロジェクトごとに個別に組み合わせるのではなく、すぐに利用できる事前テスト済みの基盤レイヤーから開発を開始できます。統合作業を30~50%削減し、複数の開発プログラムで繰り返される基盤レイヤーの構築作業を不要にします。
- 認証コストを最大65%削減:機能安全(ISO 26262)およびサイバーセキュリティ(ISO/SAE 21434)への対応をプラットフォームレベルで実現しています。重複する認証作業を削減し、認証コストを最大65%削減できます。
- CPU負荷を約50%削減:パフォーマンスを最適化したプラットフォームにより、CPU負荷を約50%低減します。リソースを効率的に活用できるため、差別化機能の開発に活用できる余力を確保できます。
- 窓口を一本化。1つのプラットフォーム、1つの窓口:ライセンス管理とサポートを一元化することで、複数ベンダーとの調整にかかる負担を軽減し、エンジニアリングリソースを有効活用できます。また、問題の切り分けや対応も効率化できます。
- ロードマップの実現を最大25%加速:事前に検証済みの統合により、開発後期での予期せぬ問題の発生を抑え、SOP(量産開始)リスクを低減します。これにより開発サイクルを短縮し、開発計画の実現を最大25%加速できます。
- オープンかつスケーラブルな設計:Alloy Koreは閉じたソリューションスタックではなく、あくまで基盤プラットフォームです。既存のアーキテクチャやエコシステムとの統合を可能にし、将来的な拡張にも柔軟に対応できます。
Alloy Koreの主な特長
事前統合済みプラットフォーム
オペレーティングシステムとミドルウェアコンポーネントを統合した事前テスト済みのスタックにより、一貫した基盤を提供します。この基盤は、プロジェクトや車両開発プログラムを横断して再利用できます。
統合を前提に設計されたプラットフォーム
プラットフォームコンポーネントは、設計・調整・テストが一体となって行われています。そのため、プロジェクトごとに後工程で個別統合を行う必要がなく、一貫したインターフェイスと予測可能なシステム動作を実現します。
オープンなコラボレーションモデル
Alloy Koreはコードファーストの共同開発アプローチを採用しています。自動車メーカーはソースコードレベルで直接変更を提案・反映できるため、透明性の高い開発と、プラットフォームの効率的な共同進化を促進します。
プラットフォームレベルの機能安全
機能安全はプラットフォームレベルで実現されており、ASIL D(ISO 26262)までの認証に対応しています。コンポーネント単位で認証を繰り返す代わりに、共通の安全基盤を活用できます。
システムレベルのサイバーセキュリティアーキテクチャ
ISO/SAE 21434に準拠したセキュリティメカニズムをプラットフォームアーキテクチャへ組み込み、個別の対策としてではなく、システム全体に関わる重要な要素として扱っています。
パフォーマンスを最適化したプラットフォーム設計
密接に連携するプラットフォームコンポーネントにより、スケジューリングのオーバーヘッド、通信遅延、およびCPU負荷を最小限に抑え、効率的かつ予測可能なランタイム動作を実現します。
統合作業を削減し、イノベーションを加速
現代のSDVは、オペレーティングシステム、ミドルウェア、通信スタック、そして機能安全機能などが複雑に連携することで成り立っています。しかし、多くのプロジェクトではこれらの要素がプロジェクトごとに繰り返し統合され、しかも一貫性を欠くため、重複作業や不安定なインターフェイス、開発遅延の原因となっています。
Alloy Koreは、あらかじめ統合・検証されたプラットフォームを提供することで、この課題を解決します。オペレーティングシステム、ミドルウェア、安全・セキュリティコンポーネントをプロジェクトごとに個別に統合するのではなく、これらを最初から統合されたプラットフォームとして提供します。
これにより、複数の車両開発プログラムにわたって共通の基盤を構築でき、再利用性、拡張性、予測可能なシステム動作を実現するとともに、自動車メーカー独自の差別化を図る余地も確保できます。
MotorTrendが発信するAlloy Kore Insights


ベクターとQNXは、SDVをテーマとしたMotorTrendのプログラムで協業しています。両社は「MotorTrend SDV Innovator Awards 2026」のスポンサーを務めるとともに、厳選された編集コンテンツの制作にも協力しています。
業界を牽引する3社、1つの共通する使命 ー SDV開発の進歩を牽引する人々にスポットライトを当てるとともに、次世代モビリティを支えるソフトウェアソリューションに関する知見を発信しています。
ベクターは今回初めてパートナーとして参画し、QNXとの協業をさらに強化しています。両社はSDVエコシステム全体におけるイノベーションの加速に向けて、共同の取り組みを拡大しています。
内部構造:Alloy Koreのアーキテクチャ


受賞歴
関連コンテンツ







